ふるさと納税と住宅ローン控除併用のポイント 

すでに住宅ローンなどで税金の控除を受けている場合、ふるさと納税の利用には注意が必要です。住宅ローンとふるさと納税の控除は併用することができますが、気をつけないと控除されると思っていても、実は控除外となり、自己負担が増えることもあります。こちらでは住宅ローンとふるさと納税の関係についてお伝えしていきます。

 

ふるさと納税の手続きをしよう


ふるさと納税はテレビなどでも特集されることもありご存知の方も多いかと思います。納税という名前にはなっていますが、実質寄付としての扱いであり、寄付して名産品がもらえるのでこれほどお得な制度はありません。ふるさと納税制度では所得税や住民税の控除を受けることになります。しっかりと制度を活用するために必ずしっかりとした手続きを行わななければなりません。

通常ふるさと納税制度の利用は、3月15日まで確定申告にて申請を行う必要があります。最近ではワンストップ特例制度の成立により5箇所の自治体までの寄付であれば確定申告を行わずに年末調整のみで申告が完了します。これは住宅ローン控除を受けている場合についても同様です。

ただ併用できるかどうかは住宅ローンの残高や年収などによって決まります。それではどのようなときにそれぞれを併用できるのか、以下に2つのケースをご紹介します。

・ケース1
住宅ローン残高 : 1,500万円
住宅ローン減税 : 15万円
年収 : 500万円
所得税 : 10万円
住民税 : 20万円
ふるさと納税控除上限額 : 4.5万円

まずは所得税と住民税から住宅ローン控除分を引いて、住民税の残りが15万円になります。ここからふるさと納税の控除分の4.5万円を引いても住民税額はマイナスにならず、ふるさと納税の控除はフルに活用できます。

※上記は目安となります。

・ケース2

住宅ローン残高 : 5,000万円
住宅ローン減税 : 50万円
年収 : 500万円
所得税 : 10万円
住民税 : 20万円
ふるさと納税控除上限額 : 4.5万円

この場合は、所得税と住民税から住宅ローン減税分を引くと、所得税と住民税はゼロになります。このためにふるさと納税分で控除する余裕がなくなりますので、ふるさと納税で納めた金額は全額自己負担となります。

※上記は目安となります。

併用できるかどうかは、住宅ローンの減税分で所得税や住民税を控除するか、それでも税金分がありふるさと納税で控除できるか、ということになります。すでに住宅ローンの控除分で、所得税も住民税も全額控除されていると、ふるさと納税は納税することはできますが、控除として利用はできません。

控除を受けられなくなる場合

住宅ローンとふるさと納税は併用可能ではありますが、いくつかの場合には併用できないことがあります。それは多くは納税者のミスによるものであり、たとえばふるさと納税を行ったのに、確定申告の手続きをしていなかったという場合です。手続きを行わなければどう頑張っても控除は受けられません。とはいえ期限内であれば遡って還付を行うことが可能ですので、諦めず最後まで申請をおこないましょう。

還付を受けられなくなるケースは他にあります。

・領収書や寄付金受領証明書をなくした
確定申告をするときは、証明書類が必要です。それはふるさと納税を行ったという証明であり、これがないと確定申告を行えません。うっかりなくしてしまうと、自治体によっては再発行してくれないところもあります。一度受領書をもらったらしっかりと保管しないとなりません。

特に年始の1月や2月、または年末にもらうと忙しいのでなくす可能性が高いです。どこかに保管する場所を決めておくか、医療費などの領収書を保管している方はそこに一緒に保管するなどして紛失しないようにしましょう。これがあると控除とはなりますが、お金が戻ってきますので、金券と同じ価値があります。

・上限を超えてふるさと納税を行った
自己負担額が2,000円で済むとは言われていますが、自己負担が2,000円で済む寄付金額には上限があり、上限以上の金額を寄付するとその分は自己負担となります。たとえば年収500万円であれば、上限の目安は49,000円となります。この金額を超えた分は自己負担となるのです。

・住宅ローン控除で住民税と所得税が0円になる
先にも記載しましたが、すでに住宅ローン控除によって、所得税と住民税が0円となると、いくらふるさと納税を行っても、その控除は受けられず、併用はできないということになります。所得税のみ控除で0円となり、住民税がまだ残っていれば、こちらにふるさと納税の控除は適用できます。

このようにして、併用できるかどうかは、住宅ローンや所得税、住民税などの金額を正確に把握しておかないとなりませんので、計算する必要があります。ただ計算は複雑なため、自分自身では難しい、わからないという場合は税理士に相談するとよいでしょう。

・収入がないのにふるさと納税を行った
ふるさと納税は、払った所得税が還付される、またはこれから支払う住民税が控除される制度です。このために収入がなく、所得税や住民税を払う必要のない方が行った場合はふるさと納税制度によるメリットはありません。

たとえば専業主婦の方が2万円分のふるさと納税を行い、特産品をもらっていた場合です。専業主婦の方なので、住民税や所得税は発生しません。減税のメリットはなく、ただ高いお金を出して特産品をもらっていた、ということになります。ふるさと納税を利用するならば、必ず収入のある方の名義で行うべきであり、夫婦ならば働いている人の名義で行う必要があります。

ふるさと納税はクレジットカードでも支払いが行えます。ただしカードでの支払いの場合そのカードの名義人が納税者として適用されます。同じようなケースとして、もしも専業主婦の方のカードで申し込んだ場合は、収入のない方の名義での寄付となり、税額控除のメリットは受けられなくなります。

また、クレジットカードにはポイント還元の制度があります。ふるさと納税での利用についてもポイントの付与を行っている場合があります。クレジットカードでの寄付を受け付けている自治体を選べばポイントと税額控除のダブルでお得な利用となります。

 

ふるさと納税の控除は繰り越せない

ふるさと納税は納税という名前ですが、寄付という扱いであり、好きな自治体に寄付するというニュアンスになります。その寄付金額に応じて、所得税と住民税の控除があるという制度です。そして自己負担額も寄付額の上限はあり、上限と利用額の差額について翌年に繰り越していくことはできません。医療費控除などとは異なり家族内で合算することはできません。これらの点はよく把握しておくとよいでしょう。

・同じ自治体に2回寄付する場合
これは控除とは関係ありませんが、ある自治体にふるさと納税を行った後に、その自治体が気に入り、年内にもう1度ふるさと納税を行う場合、すでに1回特産品をもらっているので、2回目はありません、と言われることがありますので注意が必要です。自治体によっても複数回の寄付を行う場合の扱いが異なっている場合があります。1月~12月で1回のみしか寄付を受付ていない、4月から翌年3月で1回のみしか寄付を受け付けない、何度寄付を行ってもよいが特産品がもらえるのは1回のみである、中にはまったく制限を設けていない自治体もあるなど制限は様々です。同一の自治体に2回以降寄付を行うならば、よく調べておいた方が良いでしょう。


住宅ローンとふるさと納税は併用することも可能であり、うまく使えばさらに税金を安くできます。ただ両方を併用できるかどうか確認しておかないとならないので、まずは併用できるかどうか自分の状況に照らし合わせて確認してみましょう。

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